今年の宝塚記念は、7番人気、武豊騎乗の4歳馬メイショウタバルが、1番人気のベラジオオペラを抑えて、見事逃げ切り勝ちを決めた。メイショウタバルは初G1制覇で、武豊騎手は5度目の宝塚記念制覇。

レース回顧
レースは当初の予想通り、メイショウタバルがスタート後のホームストレッチでゆっくりハナを奪うと、そのままレースはミドルペースで流れる展開。スタート次第と心配されたレガレイラも無難なスタートを切り、人気のベラジオオペラも内で包まれる展開にならずに、4コーナーまでスムーズに。4角を回って、ベラジオペラがメイショウタバルを交わして前に出るかと思われた瞬間、やや外に膨れ気味に4角を回ったベラジオオペラに対して、器用にコーナーぴったりにカーブしたメイショウタバル。この一瞬の差で、1馬身程ベラジオオペラが後れを取る形で直線に向いた。それでも最後は人気馬が差し切ると思われたところ、逆にメイショウタバルは他馬を突き放し、ラスト200メートルでは2位以下に3馬身程突き放す展開。懸命に食らいつくベラジオオペラを尻目に、最後はそのまま3馬身突き放して1着でゴールした。

払い戻し
単勝 | 12 | 1,140円 | 7人気 |
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複勝 | 12、1、7 | 370円 160円 640円 | 7人気1人気10人気 |
枠連 | 1–6 | 880円 | 2人気 |
馬連 | 1–12 | 2,370円 | 10人気 |
ワイド | 1–12、7–12、1-7 | 960円 6,520円 2,080円 | 11人気、60人気、27人気 |
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馬単 | 12–1 | 5,380円 | 23人気 |
3連複 | 1-7–12 | 23,200円 | 79人気 |
3連単 | 12–1–7 | 127,550円 | 433人気 |
勝ったメイショウタバルは、父ゴールドシップと共に、宝塚記念の親子制覇となった訳だが、メイショウタバルの勝因を探ってみたい。
馬場が味方?
今日の宝塚記念、阪神の芝コースの馬場は稍重。当日のレース時間帯、雨は降っていなかったものの、前日からの雨で馬場は湿った状態で、水を含んだ状態だったと推測される。
実は勝ったメイショウタバルの過去の成績を見てみると、3歳時の毎日杯(G3)は重馬場、神戸新聞杯(G2)は稍重馬場のレースだったが、共にスタートから逃げる展開で勝利を収めている。毎日杯に至っては、スタートから逃げて、ラスト3Fメンバー最速の上りを繰り出し、6馬身差の圧勝。荒れた馬場が滅法特異な馬は稀にいるが、メイショウタバルはまさにそういう馬だったのかも知れません。
今回の宝塚記念で、稍重以上の馬場で3回目の逃げ切り勝ち。今後はG1馬になったので注目されますが、この馬が現役でいる限りは覚えておきたい内容ですね。
ちなみに去年の宝塚記念は重馬場のレースで、べラジオオペラも出走していましたが、後ろからブローザホーンに差されての3着に終わっています。ベラジオオペラも3歳時に重馬場のスプリングステークスを制しているので、決して荒馬場が苦手という訳ではなさそうですが、2年連続で運がなかったと言えるかも知れませんね。
もう1頭の人気馬レガレイラは、3歳時のローズステークスで重馬場を経験しています。この時、単勝1.7倍という圧倒的な1番人気でしたが、直線でメンバー最速の上りを見せるも、最後勝ち馬に0.5秒届かずの5着に敗れています。もしかしたら荒れた馬場は苦手なのかも知れませんね。
今後海外帰りは注目?
宝塚記念の過去の傾向を見ると、前走、春の天皇賞組が圧倒的に優位なレースでしたが、今年はジャスティンパレスの3着が最高でした。勝ったメイショウタバルは、前走、海外のドバイターフを走ってからの挑戦でした。日程的には大阪杯と1日違いで、ローテーション的には問題ないと思われますが、今後は、有力馬馬が国内の大阪杯を選ばず、ドバイに遠征してから宝塚記念を目指す馬が増えそうです。
そういう意味で、今後は海外帰りの馬の見極めも重要になってくると言えそうです。